シアターオーブ柿落とし公演
『ウェストサイドストーリー』内容編。


※ネタバレというか、具体的なことを書きますので、
 これから観られるという方はご注意を。




さてまず、帰りがけのロビーでの最強の一言。
どこかのお若い女子2人組みがポロリと。




「なんかさ、ロミオとジュリエット、ぱくりすぎじゃない?」





・・・・(´Д`)


インスパイアとかベースと、パクリは紙一重。






気を取り直しまして。。。

えーと、





私にとってウェストサイドは





100%映画版なんだな、と確信しました(爆








もうね、冒頭のダンスシーンから、
ジョージ・チャキリスじゃない~!!ってね。

もちろん今まで映画の他に、コンサート形式を観たり、
ホセ・カレーラスのも聴いたし、来日公演も観た。

でも、私にとっては映画なの。


それでも、ライブであのダンスとラテンのリズムを体感できるのは
心地よいものです。


さて、ジョージ・チャキリスは最初から無理だとして、
メインキャストの声がそれぞれにちょっとクセがあって、
たぶん私の先入観の問題なんだと思うけど
それにしてもちょっと入りにくかったなあ。
声の記憶って大きいね。


ジェットもシャークも、舞台人すぎるというか、
ダンサーすぎるというか、チンピラ感ゼロ(笑



音楽もだいぶいじってあって、
いつからそうなったのか、
もちろん映画版と舞台オリジナルが違うのも知ってるし、
私の記憶と違う、というこだわりを差し引いても、

JET SONGってあんなリズムだったっけ。
one hand、そんなカットするの??
somewhereも、そうきたかー、とか。


あと一番大きいのは、
シャーク(プエルトリコ人チーム)関連の歌詞が
大幅にスパニッシュになっていたこと。

確かにリアリティなんだろうけど、
でも、カルメンはスペインのお話でも今でもフランス語だし、
椿姫はパリのお話だけど全編イタリア語だし、
お芝居としてのリアリティのためではなく、
その言葉の持つイントネーションやフレージングに合わせて
メロディーは書かれているのだから、
セリフはいいとして、音楽のなかの言葉をいじるのは・・・イヤだあと。


ソンドハイムはこの改訂を納得してるのかなあ。
天国のレニーは?イヤじゃないのかなあ。



演出。

しつこいようだけど元の舞台版を習熟しているわけじゃないので、
どこまでが今回のプロダクションによるものかわからないけど、
なんか最近、ラストシーンが弱いミュージカルが多いような・・・

ラスト、ドクの店から飛び出て、広場で撃たれて云々の流れが雑ではないか?
あと、最後の最後、詳しくは書かないけど、マリアがジェットの一人に指図をするのだけど、
映画ではトニーの死体をジェットとシャークのみんなで運び、
マリアが決意の表情でそれに続く・・・だったわけで、
あそこはどんな演出にせよ、両サイドの和解の象徴が必要なんだろうけど、
・・・・・うーん。もともとああいう演出だったんかなー。。。。モヤモヤする。



それと、後奏曲ていうか、お見送り音楽ていうの?
あれ、誰がアレンジしたんだろ。もともとあるの?
なんか・・・・・・最後が・・・最後がなあ・・・・



てなわけで、好きすぎてめんどくさい客になってしまいました。
でもちょいちょいホロリとしたりして、ちゃんと楽しめたよ!


なんといっても劇場のオープン初日なんて、
そうそう立ち会えないもの。
開演の瞬間、客電が落ちると自然と拍手が。
ワクワクに満ちた夜でした。


そうそう、開演間近、なんか歓声が聞こえたなあと思ったら、
どうも舞台上からみたいで、
確かに「えいえいおー!」みたいなことはやるけど、
フツー客席にはもれないようにやるよね(笑
あとちょいちょい袖から装置のガタゴトいうのがきこえたり、
外人プロダクションならではのざっくり感もご愛嬌ってね。




おしまい!